薬 リスク 「 のまないために起こる影響 」

薬のリスク 「 のまないために起こる影響 」 についての紹介です。薬の副作用が大きく取り上げられている中、ツライ症状や悪化を防ぐための早期解決のために 薬は有効な対処方法でもあります。飲まないために起こるリスクも考える必要があります。

少し前には、インフルエンザ特効薬「タミフル」の副作用が大きな話題となりました。タミフルをのんだ小・中学生が「大声を出す」、「落ち着かない」などの異常行動を起こし、ついには死亡事故まで起きてしまいました。これだけの副作用が生じれば大きく報道されるのは当然ですが、現在のようなコロナ禍においては、治療薬をまだかまだかとしびれを切らしている状態です。

一部の医師や子どもを持つ親たちから、タミフルは即刻禁止せよ、との声もあがり、タミフルはおそろしい薬だという印象が強くなりました。

しかし、タミフルはインフルエンザウィルスの増殖を抑える上では非常に効果的な薬であることには間違いありません。

6歳以下の幼児の場合、病気の進行によてはインフルエンザウィルスが脳神経に入りこみ、けいれんやや意識障害、異常行動を起こし、後遺症や死亡に至ることも多いおそろしい「インフルエンザ脳症」という合併症を引き起こしやすくなるのです。

これをみると、タミフルの副作用といわれる異常行動は、インフルエンザ脳症の症状と大変似ている。その異常行動がタミフルによるものか、インフルエンザ脳症によるものかの議論については決着がついていません。

タミフル は飲まないほうがいいのか?

副作用が知られている薬を、それでも危険を覚悟でのまなければいけないのでしょうか?私の考えは、「薬ですべてを解決しようとするのは間違い。しかし、薬を危険と決めつけて、まったく利用しないのも間違い」というものです。
たしかに、薬にはリスクが伴います。しかし、薬をのまないことにもリスクは生じます。病院で処方された薬を指示通りのまなかったがために危険な状態になることもあります。

タミフルの場合、死亡例が報告されていることから、タミフルに危険な副作用があることは間違いないでしょう。一方で、抗生物質でも効き目がない「インフルエンザウィルスの増殖を抑える」という作用を、タミフルが持っていることも事実です。

タミフルによる副作用はのむことをやめるとなくなりますが、タミフルをのまずにインフルエンザ脳症を発症すると、症状が完治したあとに後遺症が残り、最悪の場合は命にもかかわる事態も考えられます。以上のことから、タミフルの効果について、副作用による危険や、のまないことの危険について、医師と親の双方が納得できるまで話し合うしかないのです。
もちろん、のむ場合には、のんだあとの状態を注視し続ける必要があることなどはいうまでもありません。薬は利用することも利用しないことも、リスクと隣り合わせだということ。要するに、正しい薬の知識を得て、使い方に賢くなるより他に方法はないのです。
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